Thursday, August 13, 2015

女性が「俺」と自称すること

D. R. ホフスタッター『メタマジック・ゲーム』の一節。
私がこのごろ不満に思っている言葉に guys (やつら)というのがある。中に女性が混じっている場合ですら、一段の人々が guys と呼ばれるのを近頃よく耳にする。実際、女性の一団を指して❝you guys❞(あんたら)というのがはやっている。(…)ある女性とこれについて議論したら、彼女は「そうね、あなたにとってはこの言葉が男のニュアンスをもつかもしれないけれど、世の中ではそんなニュアンスはもう残っていないのよ」といった。
初出は『サイエンティフィック・アメリカン』の1983年1月号。
ちょうど日本でも女性が「俺」とか「僕」とか自称しはじめた頃ではないか。他称と自称の違いはあるが、共通の要因があるように思う。


Tuesday, August 4, 2015

奴隷三原則

「ロボット」を「奴隷」に、「人間」を「主人」に置き換えて、アシモフの「ロボット三原則」を書き換える。
第一条
奴隷は主人に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、主人に危害を及ぼしてはならない。

第二条
奴隷は主人にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。

第三条
奴隷は、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。
このように書き換えると、オリジナルのロボット三原則の紛らわしさが解消できる。
本来の三原則の第一条は次のとおり。
ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
» ロボット工学三原則 - Wikipedia
この原則では、ロボットがどう行動してよいかわからなくなるときがある。たとえば人と人が戦っていたらどうするか。一方の味方をすれば他方に敵対することになり、人間に危害を加えてはならないという原則に反する。見てみぬふりをすれがそれも原則に違反する。
むしろオリジナルの三原則は、作家の都合を隠した SF 創作作法というべきものではないか。ロボットをダブルバインドに追い込むことで、ストーリーが作り出せる。

Sunday, June 28, 2015

群れの行動に関する統一理論は可能か

タマス・ヴィチェックの説。
「観察される現象は多種多彩だが、それを生み出すのは単純ないくつかの基本的自然法則(例えば熱力学の法則のような)かもしれない」
» 「群れ」の科学 Page6 « WIRED.jp

 スティーヴン・ウルフラムの説。
「 群れに見られる創発特性は、雪片や貝殻や脳や、さらには宇宙そのものの複雑さをつくっているものと同一の、単純なプログラムに基づいている」
» 「群れ」の科学 Page6 « WIRED.jp

イアン・カズンの説。
「株価も神経システムも魚の群れも説明できる隠された理論があるかは疑わしいと思っています。それはどちらかというと無邪気な考えというものです。何もかもに当てはまる方程式があると考えるのは危険です」
» 「群れ」の科学 Page7 « WIRED.jp

統一的な説明は可能だとするほうにロマンを感じるが、ロマンチックなものが真理というわけではないし…。